Q 宇宙の大規模構造って何?


 宇宙の大規模構造という言葉を聞いたことがあるだろうか?
これはどういうものかというと、銀河の分布の仕方があたかも泡のような分布をしているというもの。
泡というのは石鹸で泡立てて出来るあの泡のことだ。
その泡が半球状になったりしながら立体的にいくつもつなががっているのを誰でも見たことあると思う。
あの泡のように銀河が分布しているというのが宇宙の大規模構造というものである。

「え? 銀河って宇宙に満遍なく分布してるんじゃないの?」って思う人もいるかもしれない。
天文学者の間でも何十年か前まではそう考えている人がほとんどだった。
けれども、天文学の発展によりどうやら宇宙には銀河が密集している場所とそうでない場所があることが分かってきた。
その姿はあたかも石鹸を泡立てた時の泡のように捉えられる。
その泡の表面に銀河が密集していて、そしてその内部は超空洞(ボイド)と呼ばれる空洞になっている。
言い方を変えれば一枚の平面状の壁のように銀河が分布しているとも言える。
宇宙に突如現れる壁の如く、銀河が密集して大規模な構造を成しているのだ。
この巨大な壁は天文学界ではグレートウォールと呼ばれている。
そして空洞と言うのは銀河がほとんど存在していない状態で、ダークマターのような物質で満たされているらしい。
銀河の分布というのはこのような構造を成しているのだ。
その銀河は数百とか数千個もの銀河が集まって銀河群や銀河団が形成されている。
そして更にその銀河群や銀河団が集まって超銀河団を形成している。
正確にはこの超銀河団が泡の表面上に分布していると言える。
このような銀河が分布するグレートウォールは宇宙にはいくつも存在していると言われている。

ではこの宇宙の大規模構造というのは一体どれくらいの規模なのだろうか。
銀河系ひとつとってみてもその規模と言うのは莫大だ。
そんな銀河の集団を表面にもち、その中に空洞をもつグレートウォール。
その超空洞(ボイド)一つの大きさは実に1億光年を超える大きさだという。
宇宙の大きさが137億光年ということを考えるとその大きさはかなりのものだ。
宇宙全体がこのような大規模構造で構成されていると考えるのが、現在の天文学界の常識である。
実際に観測も行われ、これは揺るぎ無い事実となっている。
宇宙にこんな大規模な規則性のある構造があったと思うとなんだかワクワクしてくるものである。
あなたも宇宙の不思議な規則性にロマンを抱いてみてはいかがだろうか。



ReturnIndexNext


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送