Q タイムマシンって作れるの?


 SFによく登場するタイムマシンは過去へも未来へも行ける便利なものだ。
こんな道具があれば是非利用してみたいものである。
では、実際に過去へ行ったり未来へ行ったりすることなど出来るのだろうか。
まず、先に述べた相対性理論を用いて考えてみる。
光速に近い速度で移動すれば地球時間よりも時間の進みが遅くなるので、その差が未来へ行ったように感じる。
ここでも具体的な例を挙げてみよう。
宇宙船に乗った観測者Aと地球にいる観測者B。
Aは光速に近い速度で宇宙を旅行したとしよう。
そして宇宙から地球へ戻ってきたときには、地球にいるBは2年の月日が流れていた。
けれどもAは、光速近くで旅をしていたので、時間の進みが遅くなっている。
ここでAは1年間旅行したと思って地球へ戻ってみると、なんと地球では2年も経っていたということになる。
つまり、普通に1年間旅行したAにとってみれば、地球はそれよりも更に1年も先の未来だということになる。
これが未来へ行くタイムマシンの仕組みである。
だが、浦島太郎のように何百年も未来へ行くとなるとタイムマシンに何十年、何百年と乗っていなくてはならなくなる。
これでは未来へ行く、というより時間を縮めたようにしか感じない。
では、ドラえもんのタイムマシンのように一瞬で未来へ行くことは出来ないのだろうか。
今挙げたように、どんなに光速近くで移動したとしても、未来へ行くにはそれなりの時間が必要になる。
だが、光の速さと同じ速度で移動できれば時間の進みは全く感じなくなる。
これが相対性理論の面白い所だ。
なので、もし技術的に光速で移動する宇宙船を作れたとするなら、この宇宙船に乗ればどんな未来へも一瞬で行けてしまう。
光の速度で移動している物体は、時間の経過が無い、これが相対性理論でも言われている。
これはタイムマシンに乗った瞬間に、もう未来についているという感覚だ。
こんなタイムマシンが実現できれば、理論的には一瞬でどんな先の未来へも行けるのである。

 それでは、過去へは行くことはできるのだろうか。
先ほどのように相対性理論を用いて光速度で進む宇宙船に乗っても未来へ行けたとしても過去へは行けない。
けれども、過去へ行く方法は現在ひとつだけ考えられている。
それは例えばブラックホールとホワイトホール、それらを繋ぐワームホールを用意する。
ブラックホールは静止させておく。
そしてホワイトホールを出来るだけ光速に近い速度で移動させる。
移動させた時刻が10時だとすると、静止させているブラックホールの時間が12時になるまで移動させる。
このとき、ホワイトホールは光速近くで移動しているので進む時間が遅くなる。
で、このブラックホールが12時の時、ホワイトホールの時間は11時になっている。
ここで静止させておいたブラックホールに飛び込む。(このときの時刻は12時
するとワームホールを一瞬で通り抜けることができる。
その後はホワイトホールから別の場所へと抜け出ることができる。
このときの時刻はホワイトホールの時間、11時になるのだ。
これで、過去へ行くことも理論的には可能なのである。
けれども未来へ行くことと違って、ブラックホールやホワイトホールを手に取るように扱うことは現実的には不可能。
それに未来へ行くにも技術的に光速度で移動できる宇宙船を作るのも不可能である。
いずれにせよ、一瞬で過去・未来へ行くタイムマシンを現実的に作るのは無理な話。
残念なことだが、これが現在の定説である。
でも、もしこれから何らかの技術革新や宇宙規模の革変が起こればもしかしたらできるようになるかもしれない。
それまでは机上の空論として語られることになるのだろう。



ReturnIndexNext


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送