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火星 (Mars)

火星は地球に近いこともあって昔からいろいろ考えられてきた。 火星には生命が存在したとか大河が流れていたとかも言われてきた。 それは火星の表面に川の流れたと思われる筋がいくつも見つかっているからである。 また、火星からの隕石から生命体らしきものの痕跡も見つかっているからでもあろう。 それに環境も太陽系で地球に最も近いためにそう考えられてきた。 地球の北極と南極にあたる場所には極冠があり、二酸化炭素の氷、すなわちドライアイスが存在している。 右の画像の上部と下部が極冠でそこに見える白いものがドライアイスである。

火星探査機「スピリット」と「オポチュニティ」が2004年1月に相次いで火星に到着した。 この探査により、これまで分からなかった火星の姿も観測されるようになった。 以前火星探査を行ったのにアメリカの「バイキング」探査がある。 1976年に行われたこの探査で、火星の地表の様子が我々の目にも明らかにされた。 砂漠のような赤い地表を見て「おお〜」と思った人もいるのではないか。 その火星探査から四半世紀余り、更に精度の良い探査機で火星探査が行われた。 下の画像は火星の地表面を撮影したものである。

← 探査機の向こう側に広がる荒涼とした火星の地表

↑ 一見砂漠のような所で地球によく似ている


かなり精密に撮影されていて転がる岩石の一つ一つまで分かる。 この赤い地表の成分は酸化鉄で、黒っぽい玄武岩や安山岩の岩が転がっている。 太陽系の中で唯一人間の住める可能性のある星としても知られている。 火星の大気は95%が二酸化炭素で残りの大部分は窒素である。 気圧は地球の200分の1ほどで、平均気温が−60℃という世界である。 四季もあり、冬には−125℃まで下がってしまう。 こんな過酷な世界を人間の住める星にしようという壮大な計画がある。 テラフォーミング計画と呼ばれるこの計画は、まずバクテリアやコケ類を火星に住ませる。 バクテリアやコケ類は大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成して酸素を吐き出す。 ある程度酸素が広まったら寒冷に強い植物を植え、更に酸素を増やす。 水も二酸化炭素から作り、徐々に人間の住める環境にしてゆく。 こうすることで100年、200年と時間をかければいつか人間の住める時が来るという。 何とも夢のある話だが、これは現在の技術力であれば可能だと言う。 しかし、火星は地球から7800万kmと太陽と地球の距離の半分ほどの距離がある。 この距離の壁があるため、今までに人類が火星に到達したことはない。 民間の宇宙旅行が実現しようとしている今。 今後テラフォーミング計画が実行されることは夢物語ではないだろう。

火星と言えばある有名な特徴がある。 それは火星にはオリンポス火山という太陽系最大の火山があることだ。 その高さは2万1287mにもなり、エベレストの約2.4倍、富士山の約5.6倍もの高さがある。 一方傾斜は1〜2度と緩いため、すそ野の広がりは600kmにもなる。 このオリンポス火山にはクレーターの跡がほとんど無いため、今でも火山活動が続いていると考えられている。 もしそうなればこの火山は誕生から20億年も火山活動を続けていることになる。 では一体、こんな巨大な火山はどうやってできたのだろうか? それは火星の地表を覆う岩盤は地球に比べ堅く、プレートの移動も無いためにずっとその場に留まっていることができたためであると考えられている。

火星の地表にはもうひとつ特徴的な所がある。 火星の5分の1周にも及ぶマリネリス峡谷だ。 全長4000kmもある大変大きな峡谷で、その大きさはグランドキャニオンの10倍とも言われている。 そのマリネリス峡谷が下の写真。

← 入り組んだ谷で深い所では10数kmもある


火星にはフォボスダイモスという二つの衛星がある。 この二つの衛星は小さく重力も小さいために球形にならずにいびつな形をしている。 この衛星は火星と木星の間にある小惑星帯の小惑星が火星の引力によって引き寄せられたものと考えられている。

↑ フォボス
火星データ
赤道半径 脱出速度 公転周期 衛星数
3397km 5.02km/s 1.8809年 2


火星の衛星
衛星の名前 距離(km) 直径(km) 発見年
フォボス 9378 27×21.6×18.8 1877
ダイモス 23459 15×12.2×11 1877
注)フォボスとダイモスはいびつな形をしているため
半径は3ヶ所の直径を載せてあります。





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