素顔恋愛

 俺にもやっと彼女ができた。
高校時代には色恋沙汰が全く無かった俺。
大学に入って暫くしてから同じサークルの女の子と付き合うこととなった。
彼女はとても利発で、俺には勿体無い程のよくできた女性である。
趣味はお互い違うが、価値観が近いということもあってすぐに打ち解けることができた。
そしていつしかお互いに一緒にいて気が楽な存在になっていた。
信頼し、信頼される喜び。
俺はそんな幸せの中、ひとつ気がかりなことを抱えていた…。

それは暑さ厳しい初夏のことだった。
俺はいつものように彼女と歩きで大学へ向かっていた。
いつもの見慣れた景色。
でもいつもと違っていたことが一つだけあった。
いつもは話の絶えない彼女が、今日はずっと黙ったままなのだ。
俺は何か気に障ることをしたのかと気が気でなかった。
どうしたのかと聞いても黙ったままの彼女。
俺が困惑したまま大学に着こうとした頃、彼女が重い口を開いた。
「ねぇ……私…聞いたんだけど……」
「え? ……何を?」
彼女のいきなりの言葉に、何のことだか俺は全く理解できなかった。
その様子を隣で感じ取ったのか、彼女は更に続けた。
「あなた……ロリコンなんでしょ?」 「へっ…?」
直球の彼女に、俺は言葉を失った。
強い瞳で俺を見つめる彼女。
そうじゃない、と言ったらウソになるかもしれない。
現に俺は小学生とか好きだ。
でも今付き合ってるのはもういい年頃、十八の彼女なのである。
小学生しか好きになれない、そういうわけでも無いのだ。
確かに理想は小学生でも、俺はそんな背徳行為を進んでしようとは思っていない。
俺は強い彼女に恐る恐る返事をするのだった…。

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