ひまわりのように

またこの季節がやってきた

お天道様が、元気になるこの季節

真っ赤なその笑顔が、ひまわりのように輝く季節

そう、夏はまだ始まったばかりなんだ…







   白妙高き富士の根に

遠く見えるあの山が、もやに隠れている

神々しい山々を隠すその白衣は、天女のものだろうか

天女が忘れたその白妙は

あの山の彼を優しく包み込むように…








   春の日

小道を行くアリンコは忙しそうに

菜の花畑に向かって行進中

大空を舞うチョウチョは楽しそうに

菜の花畑に向かって輪舞中







   さくら雪

雪、春先の名残り雪が少し寂しい

三分咲きの桜に、真っ白な綿が降り積もる

その優しさは、今の季節には丁度いいかもしれない

私は明日、家を出る








   つづくみち

もう、この街にも黄色の季節がやってきた

川原沿いに続く菜の花は、青い空によく映えていた

私がここを再び訪れることになるとは、思ってもみなかった

風に身を任せ、黄色の道を、私は今、歩いている







   残雪

キラキラと道の脇に輝く残雪

すっかり取り残されたその季節の名残は、どこか物悲しさを秘めている

夕闇に包まれ、その白さが帳に包まれると

その物悲しさは一層強く、夜に溶けてゆく








   天の剣

白く連なる山々に

朝日が照りつけ、何とも神々しい

白銀のその剣は蒼天を貫き、

神の降臨を介く天佑となる







   雪あと

白い息をハァと吐くと、そこにはキラキラの空気

すっかり雪化粧のこの町は、追憶の物語

あの頃通ったこの道を再び歩く私…

雪の足跡は、あの時よりもちょっとだけ大きくなっていた








   楽園

青い海は、蒼い空とよく似ている

どこまでも続くその青に、私は言葉が出なかった

椰子が風になびくその様子は、優しいゆりかごだった

私はいつしかその青と白の世界で、夢を見ていた







   秋の声

山寺の門をくぐると、目の前には天高く聳える竹林

雅な香りを運んで、秋風が冷たく頬を撫でる

誰もいない夕暮れ、一人ぼっちの夕焼け

山の向こうのカラスだけが、この世界に生きていた








   山のいのち

ヒグラシの啼く、この山の中に一人

哀しい音色を木立に響かせ、自分の存在を主張する彼ら

夕陽に照らされる僕は、何も考えずただ自然を感じていた

足元には、そんな彼らの亡き骸に、アリが群がっていた







   天火花

夏の暑さはいつまで続くのだろう

この町で、毎年繰り返される夏の物語

今年もあれはやってきた、夏の訪れと共に

この暑さはあれの特徴、夜空に開く鮮やかな花たちの








   青緑

緑の季節がやってきた

生き生きと動物達は動き回り、青々と緑は茂る

でも今日は雨模様、命の雨が私を濡らす

しとしとと、その雨は私の心も茂らせてゆく







   命の存在

田んぼにはおたまじゃくしとアメンボが忙しなく

雨垂れた緑の香りと雨上がりの土の匂い

遠くで鳴くウグイスとキジバトの鳴き声

春の終わりで、私は自分がここにいることを実感できた








   命の雨

蕭々と散る春雨の中に、満々と咲き誇る一本の桜

盛りを迎えた花弁が、雨水に打たれて散ってゆく

春のぬくもり暖かく

雨は冷たく命を育んでいく春







   夜ノ櫻

朧月夜に浩々と薄紅に染まる夜桜

その幻想的な美しさに、私は魅了された

甘い香りと美しい景色で

私はまた一歩大人に近づいた








   生命の育み

梅に替わって桜咲く野山の景色

高木の蕾はまだ小さいけれど

力強い生命力を湛えたその蕾を

育ててくれるのは、母なる大地、父なる太陽なのだろう







   甘い季節

小さなお山の桜の木

そろそろ満開楽しみだ

神社の境内桃色淡く色づき甘い

明日もまた、ここへ来よう…








   生命美

蠢動の季節、春

生命息づくこの季節は、淡い日差しと淡い空気の季節

ひらひら舞い踊る紋白蝶に小川のメダカたち

今日も楽しく今を生きる生命の美しさよ







   人間と自然と生命と

桜舞い散る春の日は

心浮かれて人間たちが騒ぎ出す

白い陽光に照らされ踊る私達は

浮かれる人間たちの上を楽しくダンスする








   雪模様

白と紺色冬景色

犬は庭駆け回らず小屋の中

吸い込む息は冷たく爽やか

晴れた冬の日、白銀の雪模様







   この街の冬あの街の冬

新宿駅にて年を越す

年末年始で騒がしいこの街

ひらひら舞う小雪が路上に積もる

薄っすら積もった雪の道路が、この街の冬








   焼き芋の季節

夜になれば冷えるこの頃は

乾いた季節、初冬の侯

遠くで雁が鳴いて陽が沈む

焚き火の中の焼けた紅芋よ







   風の誘い

どこからかやってきた野うさぎが

林の奥へと消えて行く

梢に蓑虫北風に揺られ

びゅうびゅう背中を押して僕は帰途に着く








   秋

紅葉の紅い山際霧が舞う

天に昇れば雲へと変わる

乾いた空気はきらきら光り

季節は秋、実りの輝く季節かな







   秋の影

夕暮れ時に一人佇む僕がいる

秋の夕暮れは、どこか儚げ

長く伸びるその影に

盈虚を感じて僕は帰る








   四季

古が佇む四季の美しさ

今の無常な四季の虚しさ

海の桜舞う春、松原の繁る夏

山の里実る秋、新雪の輝く冬







   生命の季節

清流流るる春麗

命芽生えて花が咲く

鮮やかな生物たちと

パステル風味の淡き空気よ








   春の匂ひ

青い空に、舞い散る桜

桃色の花弁は、儚くも散る

緑豊かな新葉をたたえて

今、春の黛(まゆずみ)に散ってゆく







   夏の香り

陽光燦燦(さんさん)、緑も多き

繁る叢(くさむら)夏の香り

蝉の鳴き声頗(すこぶ)る暑く

夕立夙(つと)に我が身を濡らす










   晩夏

いつしかそこは、夏の終わり

晩夏の香り、冷え焦がれ

暗い黄昏、残蝉鳴くる

哀愁感じる季節に、ひとひらの椛舞う







   輪廻

夏の終わりに食べ収め

西瓜の種が、土に返ってゆく

命の循環永遠(とわ)の定め

この夏はまた、ここにやってくる







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