修練場は、既に熱気で溢れ返っていた。 モンスターを連れたハンター達が、互いの腕を競い合っているのである。 『よう、暫く見なかったがどうしたんだ?』 俺に話しかけてきたのは、昔馴染みのネルソンだった。 『おう、久しぶりだなネルソン』 『それにそのモンスター、随分と強そうだな』 『まあな。 俺はマスター5を受ける為にこいつらを捜してたんだ』 『マスター5を受けるだと? 本気で言ってるのか?』 『ああ本気だ。 ランク1(ファースト)を受ける資格ももう貰ってある』 『お前、暫く見ないと思ったら……俺たちに内緒でそんなことしてやがったのか』 ネルソンは鼻息を荒くして俺の連れているモンスターたちを見回した。 マスター5(マスターファイブ)とは、モンスターハンターによる試合のことである。 世界中の腕に覚えのあるモンスターハンター達が、自慢のモンスター同士を競い合わせる。 世界最大の試合であり、モンスターハンターの目指す最高の栄誉でもある。 その段階にはランク1(ファースト)からランク5(エンペラー)までの5段階ある。 まずはランク1から始め、ファイティングポイントによって昇格できるシステムである。 そのランク1を受けるためにも決まった下のような資格が必要である。 @指定闘技場での公式戦で、勝率が7割を越えること。 A4頭のモンスターの合計レベル数が100を超えること。 Bセントラルコロセウムのブレスドラゴンを倒すこと。 これら条件を満たした者だけが、マスター5のランク1を受けることが出来るのである。 俺は今までの修練場の生活から、放浪へと生活の場を移し、強いモンスターを捕獲してきた。 その成果をここで試そうと今日、この修練場へとやってきた。 またネルソンに俺の実力を見てもらう為でもある。 獅子吼する修練場内のモンスター達。 俺の連れている4頭のドラゴン達も、今か今かと雄叫びを上げている。 俺はマスター1候補の実力を見せ付けようとニヤリと笑った。
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