おにいちゃんとさくらたん@
真冬の真夜中、紗枝は尿意を催しトイレにたった。
部屋を出ると廊下の寒さが身にしみる。
廊下を歩いているとふと兄の部屋の明かりが漏れているのが分かった。
明かりが漏れていると同時に、少し部屋の戸が開いていた。
(おにいちゃん、こんな時間に何してるんだろう・・・?)
紗枝は不思議に思い悪いとは思っていたがそっと戸を開ける。
「さくらたんは今日もかわいいね〜。」
ふっと兄の姿が目に入る。
真っ暗な部屋でパソコンの明かりだけが灯っている。
(パソコンやってるのかな・・・?)
紗枝は目を丸くして兄の姿を見つめる。
と、兄が何やらパソコンに話しかけて体を小刻みに動かしているのが分かった。
紗枝の見ている方向からは兄が何をしているのかは分からない。
ただ、手が上下に動いているのがかろうじて見える。
「はぁはぁ・・・さくらたん・・・もう出そうだよ・・・。」
兄がパソコンに話しかける。
紗枝にはその意味が分からない。
手の動きは更に速くなる。
「あっ、ああ〜! で、出る〜!!」
兄がそう叫んだかと思うと徐に立ち上がった。
そして急いで机の上のティッシュを数枚取り出し机の上に広げる。
兄を見る角度が変わったため、紗枝には丁度兄の行為が垣間見れるようになった。
兄は自慰行為をしていたのである。
天を向いたモノを一人忙しなく扱いている。
その行為に紗枝も気付いた様子だ。
(おにいちゃん・・・もしかして・・・。)
「あ、ああああ・・・。」
兄の体が仰け反った次の瞬間!
兄の大きくなったモノが手の中で爆ぜる。
ドピュドピュと音を立てるように白い液があたりに飛び散る。
「うあああ〜!!」
兄が叫ぶ。
その様子を見ていた紗枝は、いけないものを見てしまったと後悔していた。
(今のって・・・射精・・・?)
紗枝の僅かな性知識で理解できる行為。
自慰行為をして最終的に射精に至る。
小学6年の紗枝には兄のしている行為が理解できた。
兄のあんな姿を目撃してしまった為に心臓がバクバク鳴っている。
その昂奮が紗枝の体を大きく動揺させた。
と、紗枝が体を前のめりにすると扉が大きく開いてしまった。
(あ! ・・・どうしよう・・・!)
紗枝は混乱した。
ギィっと扉の音が部屋に響く。
後始末を終え、射精後の余韻に浸っていた兄もこの音には気付いた。
「わっ! なんだなんだ!?」
びっくりした兄が辺りを見回す。
周りは暗がりなので何が起こったのか分からない。
けれど、よく目を凝らして扉の方を見ると妹の紗枝がいるようだった。
「さ、紗枝か?」
兄の呼びかけに紗枝の肩がビクッと跳ねる。
「ご、ごめんなさい・・・おにいちゃん・・・。」
ショックと混乱で立ち上がることも出来ない紗枝。
ただ謝ることしか頭に無かった。
「紗枝・・・見たのか・・・?」
「・・・・・・ごめんなさい・・・。」
もうどうしようもなくなった紗枝はついには泣き出してしまった。
「ふぇ〜、明かりがついてて・・・それで・・・ドアが開いてたから・・・うぐ・・・。」
「そうか、そうだったんだ。 紗枝、泣かなくていいよ。」
兄が優しく声を掛けるが紗枝は泣きやまない。
「僕が何してるのか気になったんだね? こんな時間に何してるんだろうって。」
「うぐっ・・・うん・・・ごめんなさい・・・。」
「いいよ謝らなくて、紗枝は悪くないんだから。 ね、もう泣きやもう?」
「・・・うん。」
兄に優しく宥められ、紗枝も泣きやんだ。
兄はドアのところですっかり腰を落としてしまった紗枝の頭を撫でてやる。
「僕がしていたことが気になったんでしょ?」
「うん・・・。」
「・・・お兄ちゃんがなにしてたか教えて欲しいかい?」
兄は優しくかつやらしく紗枝に聞く。
紗枝はやや上目遣いで恥ずかしそうに答える。
「・・・・・・おなにい・・・でしょ?」
「え??」
その言葉に兄は驚いた。
「え・・・紗枝・・・知ってるの?」
「・・・うん・・・学校で習った・・・。」
紗枝はつい最近自慰行為について性教育で習ったばかりだった。
それに驚いたのは兄。
自分が小学生の時はそんなことまでは習っていなかった。
最近の小学生の性知識に改めて驚かされる兄であった。
「じゃ、じゃあ話は早いや。」
「・・・ほぇ?」
そう言うと兄は紗枝の手を引き部屋の中に連れ込んだ。
「え、おにいちゃん・・・?」
先ほど座っていた机のイスに腰をかけ紗枝をベッドに座らせる。
机の上のパソコンはまだついたままだった。
それを見た紗枝が兄に言う。
「ねぇおにいちゃん。 またエッチなゲームしてたの・・・?」
「う、ま、まあ・・・。」
「・・・わたし知ってるよ・・・お兄ちゃんがいつもエッチなゲームしてるの。」
さっきまで泣いていたのが嘘のようにしゃべり始める。
「夜だけじゃなくて昼間でもやってるでしょ・・・?」
「紗枝・・・知ってたのか・・・。」
「うん。 でも別にわたしは何とも思ってないよ・・・。」
画面の中には、同人ゲームのさくらたんがいやらしい格好で紗枝の方を見つめている。
それを横目でちらちら見ながら紗枝が言う。
「でも今日初めて見ちゃった・・・。 おにいちゃん、おなにーしてたんだね・・・。」
恥ずかしげに俯いて言う。
二人とも胸がドキドキ。
こんな大胆なことを言う妹に兄の理性がついに自分を失った。
「紗枝、お兄ちゃんとエッチなことしよ。」
「・・・えっ?」
「紗枝もエッチなことに興味があるんでしょ?」
兄の眼はもう獲物を狙う肉食獣の眼になっていた。
紗枝の手を握り、肩に腕を回す。
「お、おにいちゃん・・・?」
「ね、紗枝、いいだろ?」
「だ、ダメだよ・・・おにいちゃん・・・。」
未だ嘗てまともに生の女の子の体を触ったことの無い兄。
相手にするのはいつも画面の中の女の子だけだった。
けれど今目の前に居るのは自分の実の妹。
決して結ばれてはならない二人。
その辺を妹の紗枝も十分理解している。
そのため、好意を抱いている兄にはそれは許されないことだった。
「兄妹だからダメなのか?」
「・・・うん・・・やっぱりまずいよ・・・。」
ベッドに押し倒した紗枝の体。
その上にのしかかるように妹を抱く兄。
その体を押しのけるように嫌々をする妹。
「兄妹の間だって好きになってもいいじゃないか。」
「でも・・・。」
「父さんや母さんにばれなきゃ大丈夫だよ。」
「じゃあもしばれちゃったら・・・?」
「そのときは・・・・・・。」
両親に妹と関係を持ってしまったことがばれた時の想像をする。
その時の言い訳が思いつかない。
「まあその時はその時だ。 なんとかなるよ。」
兄は紗枝にそう言い聞かせ、胸を揉み始めた。
「あっ! ホントにだめだよ〜・・・。」
「紗枝はお兄ちゃんのこと嫌いかい?」
「ううん・・・嫌いじゃないけど・・・。」
「じゃあ大丈夫だよ。 安心して。」
落ち着かせるように言う。
兄の手はまだ膨らみ始めの小さな胸をすっかり捕らえていた。
「あああ・・・な、なんかくすぐったいよ〜。」
今まで妄想で培ってきた技術で妹の胸を揉む。
そして恥ずかしそうに目をつぶっていた紗枝の唇を奪う。
「んんっ! ん〜〜ん・・・・。」
いきなりの接吻に紗枝も驚き目を見開く。
初めての感触に不思議な気持ちになってゆく。
次第にお互いの舌が絡み合い、二人の唾液が混ざり合う。
暫しの濃厚な接吻が続き、自然と体が離れていく。
「はぁ・・・。」
「よかったよ、紗枝。」
ちょっと息苦しかったのか、呼吸を整える紗枝。
互いの視線が合う。
紗枝は年頃の女の子のいい香を放っていた。
兄はその香に陶酔しそうになる。
接吻と甘い香ですっかり興奮状態にある元気なモノ。
それには紗枝も気付いている様子だった。
「じゃあ服を脱ごうか・・・。」
「・・・・・・うん。」
初めて味わった接吻にすっかり気を許したのか紗枝が了承した。
お互い恥ずかしがりながら服を脱いでゆく。
そしてどちらからともなく布団の中に入ってゆく。
「紗枝・・・やっぱりやめよか・・・?」
ここにきて紗枝も少しやる気を出していた。
けれども、矢張り兄妹で関係を持ってしまうことに少なからず背徳感を抱く兄。
紗枝の本心が聞きたかった。
「大丈夫だよ・・・おにいちゃんなら紗枝・・・いいよ。」
恥ずかしそうにして兄の胸に寄り添う。
そんな愛らしい妹の姿に兄はもう辛抱たまらない状態だった。
「そうか・・・それじゃあやろうか。」
「・・・うん。」
こうして兄と妹のイケナイ関係が始まるのであった・・・。
次回へ続く!!