今回の暗号クイズはちょっと難しかったのではないだろうか。 難易度も星4つと高めに設定してある。 実はこれ、コンピュータの世界でも使われる本格的な暗号化方式でもある。 インターネットなどでも実践的にこういった暗号化が使われているのである。 それでは解説していこう。 まずは暗号文の見てみる。 「V nz unccl.」 という暗号文から、その暗号化の規則を見破ろう。 恐らくこのまま見ていても分からないことだろう。 そこでヒントを見てみると、ヒント@では全ての文字を同じ規則で暗号化していると言っている。 これは文字によってその暗号化する規則が違うことが無いことを意味している。 次にヒントAはごく簡単な英文である、ということである。 英文ということは主語や動詞が含まれるということ。 例えば「This is a pen.」とすれば主語が『This』、動詞が『is』となっている。 これが文構造の基本で、主語、動詞のほかに目的語がある場合もある。 また、中学校1年で学ぶレベルの英文であればそんなに難しい文法は出てこない。 それらを考慮して暗号文「V nz unccl.」を考えていく。 まずこの中で注目すべきは『V』の部分である。 これだけ単独で、しかも文頭に来ている。 一文字のアルファベットのみで意味を持つものといえば冠詞『a』か主語『I』のどちらかしかない。 文、ということを考えればこれは分かるかと思う。 となればまずこの『V』を『a』または『I』に置き換えていく。 まずは『a』に置き換えてみよう。 『V』が『A』になるにはどういう風にすればよいだろうか? 今までの暗号クイズをやってきた人にとっては簡単かもしれない。 「VWXYZA...」とアルファベット順に並べると『V』を右側に5つ移動すれば『A』になる。 逆に左に移動すればアルファベットは全部で26文字なので、(26−5)文字、つまり21文字ずらせばよい。 ここでこの5文字ずらした変換を表にまとめてみよう。
ここでヒント@を思い出してみよう。 全部の文字に同じ規則が適用されているので、暗号文を右に5文字ずつずらしていくと・・・ 「A se zshhq.」 という具合になる。 これは意味に通る文になっていない。 ということでもうひとつの可能性、『V』を『I』に置き換える方を考える。 『V』を『I』にするにはちょうど半分、つまり13文字ずらせばいい。 これを表にすると下のようになる。
「I am happy.」 という具合になる。 お、これで意味の通る文となった。 そう、これが暗号文の暗号化する前の英文である。 つまり、アルファベットを13文字ずらすということだったのである。 暗号化の専門用語で言うとこの暗号化方式を『ROT13』といい、この『13』が『鍵』と呼ばれるものである。 例えば「ROT2」と言えば2文字右へずらしたものになり、鍵が「2」となるわけだ。 で、ここからが問題である。 この規則を使って「You are a girl.」を暗号化する必要がある。 これは上の「ROT13」の方の暗号表を用いれば簡単に解けてしまう。 この表によれば「You are a girl.」は『Lbh ner n tvey.』となる。 これが今回の問題の答えである。 長々と説明してきたが、これは実際に暗号化として使われている。 ただこの程度の暗号化ではセキュリティーは安全とは言えない。 実際にはこういった暗号化を何重にもかけている場合が多い。 暗号化クイズの解き方がだんだん分かってきただろうか。 ただ今回の問題は英語を全く学んだことの無い人にとってはちょっと無理な問題だったかもしれない。 ある程度の語学力も必要とされる問題だった。 |
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